<体温調節のしくみ>

 体温は体の中でつくる熱と体の外へ失う熱とのバランスで決まります。
 つくられる熱の多くは、じっとしていてもエネルギーを燃やす基礎代謝や、運動など体を動かすことで生まれます。

 しかし新生児期の赤ちゃんは、体を動かすことがあまりなく、
 寒い時にはうなじから背骨あたりにある褐色脂肪を分解し、熱に変えているのです。
 
 一方、寝ているだけでも体表から失う熱もあります。
 赤ちゃんの体表面積は、大人とくらべて同じ体重あたり3倍で、
 皮下脂肪が少なく、熱を失いやすいのです。
 エアコンによる空気の対流、布団や壁など直接触れている面からの放熱も注意が必要です。

さらに、湿度が低いとき(40%以下)にも、蒸散により熱を失います。
 
 このように、赤ちゃんは大人にくらべ熱をつくる力が弱く環境に左右されやすいので、衣類や環境をこまめに調節してあげましょう。
 
基本的に、新生児は大人プラス1枚、
 2〜3ヶ月から寝返りまでは大人と同じ、
 はいはいの頃には大人マイナス1枚を目安に
 
 1日の体温変化のリズムは、明け方に最低となり、目覚める頃から上昇し、夕方に最高となります

平熱は個人差があるので、それぞれの平熱を知っておくことも必要です。