人間の筋肉は使わないで発達することは絶対にありません。

子どもたちの《家での仕事》はこの50年激減してしまいました。

子どもが体を使ってする家事もほとんどなくなったのです。

加えてメディア漬けが進み、外遊びが減っていけば筋肉の発達に“異変”が起きるのはむしろ当然のことでしょう。

文部科学省は1964年から子どもの体力・運動能力の全国調査を実施していますが、子どもの背筋力を体重で割った「背筋力指数」は調査開始以来一貫して下がり続け、1997年を最後に文部科学省は調査中止を指示することになりました。

その理由は、なんと背筋力調査をすると腰を痛める子が続出するからというものでした。

調査さえ「危険」というレベルにまで落ち込んだ背筋力とはどの程度のものか、長野県の中学3年生のデータを紹介しましょう。