12/6/30「食育月間〜E」
12/06/30 17:32 
▼タイトル
「食育月間〜E」

▼本文


内閣府食育推進室
「親子のための食育読本」の中の
『食育にもとづく親子の信頼形成と
心身の健康づくり』
(富山大学大学院 関根道和氏)
から抜粋します。

近年、朝食の欠食と同じくらい
問題視されている食習慣として、
「孤食」の問題がある。

1 人で食べることから
偏食になりやすく、
食卓を囲んでの
家族との会話もないので、
子どもの社会性の育成や
家族の信頼形成にも
問題がでるのではないかと
考えられている。
 
そこで、私たちの調査で、
小学4 年生における
孤食と生活習慣や心理状況
との関係について評価した。

その結果、
朝食の孤食率は約7%で、
孤食の子どもは
生活習慣や心理状況において
様々な望ましくない特徴がある
ことがわかった。
 
孤食の子どもは、
夜食を摂取するが朝食は欠食、
外食が多い傾向。
食事内容は、
インスタント麺類や
パン類などの「粉食」が多く、
調味料も多い「濃食」の傾向。
運動習慣では、
運動不足や運動嫌いがあり、
メディアの利用時間が長い傾向。

睡眠習慣では、
夜更かし朝寝坊で、
1人では朝起きられない傾向。

また、孤食の子どもは、
自己評価が低く、
学校に行きたくなく、
何かあっても
保護者に相談しない傾向。

孤食の子どもの保護者は、
自身の子供について、
社交性が低めで
消極的であると評価。

逆に、
家族で食事を取る子どもは
これらの逆の傾向。

横断的な評価のため、
孤食が上記の関係の
原因なのか結果なのかは
判断できないが、
上記の結果は理解できる。

テレビやゲームの時間が長く、
夜更かしして
朝寝坊の傾向の子どもは、
家族と食事の時間が合わずに
孤食になりやすく、
そのために家族との会話が減り、
子どもの学校での様子などの
情報や相談事についての
会話の機会を逸してしまう。

また、学校に遅刻しないために
朝食を食べずに
登校することにも
つながりやすく、
午前中の集中力が上がらず、
また、元気も出ないので、
消極的で運動もしない
のではないか
ということが考えられる。

このような睡眠不足と付随する
望ましくない
「生活習慣の連鎖」は、
意欲や活力が低下するなどの
心の問題が発生しやすく、
また肥満などの体の問題が
発生しやすい。
 
〜さて今日で6月が終わります。
食事は何かを単に口にいれれば
それでいい、
というものではありません。
食事について
考えていただければと思います。〜