13/5/16「日本脳炎」
13/05/16 18:33 
▼タイトル
「日本脳炎」

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今日の気温は
9時頃から
上昇しはじめました。
暑さ指数の予測値は
15時25℃。
熱中症警戒レベルです。

さて、
気温の上昇に伴い
気をつけねばならないのが
例年このブログでも
取り上げている
日本脳炎です。

過去の患者発生状況より、
4月から10月中は
感染する可能性があります。

2012年の
日本の発生状況は、
福岡1人・熊本1人の
合計2人でした。

国立感染研が
以下のデータをまとました。
(昨年の学会にて発表)

2004年、
2006〜11年の各年の、
1〜12歳の小児のうち、
日本脳炎ワクチン未接種者
(各年に調査した
こどもの人数は
1197人/年〜3216人/年)
の血液中の
日本脳炎抗体価を
調査しました。

その結果、
西日本の小児のうち、
抗体価が10倍以上の陽性
だった者の割合7.6%。
(各年の平均値)

東日本の小児のうち、
抗体価が10倍以上の陽性
だった者の割合1.0%。
(各年の平均値)

抗体価が10倍以上だと
自然感染者と
推定されます。

つまり、
上記の割合のこどもは、
日本脳炎に感染したと
考えられます。
(全てのこどもが発症した
わけではありません)

諸外国のデータから、
感染した人
100人〜1000人に1人が
発病するようです。
ですから、
症状がでないで
いつのまにか
感染している場合も
あるということです。

毎年お伝えしていますが、
日本では夏期には
ブタの間では
日本脳炎ウイルスが
蔓延しています。

その感染した
ブタの血を吸った蚊が
媒介して
(日本では
主にコガタアカイエカ)
人に感染するのです。

特に西日本のブタの
日本脳炎抗体陽性率は
高くなりますので、
今回の調査結果にも
うなずけるところです。

日本脳炎ワクチン
接種対象者は、
蚊がでてきましたので
接種をいたしましょう。