13/10/21「喜びや悲しみ」
13/10/21 20:03 
▼タイトル
「喜びや悲しみ」

▼本文


児童精神科医
佐々木正美先生の
論文から抜粋します。

〜研究者アンリ・ワロンは、
乳児期からのこどもの
発達や成長を観察して、
多様なことを見出した。

生後1〜2ヶ月で
すでに首がすわる前から、
母親と「微笑の交換」を
始める。

3〜4ヶ月になると、
自分に喜びを
与えてくれることを
期待して、
あれこれ泣いて訴える。

6ヶ月前後になると、
単にあやしたり
抱っこをして
喜びを与えてくれる
だけではなく、
母親や養育者のほうでも
喜びを感じながら
育児をしてほしいと、
明確に訴えてくることを
確認している。

ワロンはそこに、
こどもがひとりで
喜びを感じるよりも、
大切な相手と一緒に
喜びを分かち合うことに、
より大きな満足を感じる
高度な感情の発達を
見出している。
喜びは他者と
共有し合ってこそ、
より充実した
感情体験になるのである。

大切な相手と
喜びを分かち合うことが、
人間的な
コミュニケーション感情の
発達に不可欠といえるほど
重要な経験なのである。

またワロンは、
喜びを共有しあう
経験を豊富にした後に、
はじめて相手と
悲しみを分かち合う感情が
発達してくることを
確認している。
すなわち思いやりの
気持ちである。
いじめっこの感情には
明確に欠落している
感情である。〜

乳幼児期に、
*テレビやDVDなどの
メディアを見せておく
*おもちゃを与えておくだけ
といった
人との関わりのない
子育てでは、
喜びや悲しみを
分かち合う感情は
育たないようです。

さて今夜は、
オリオン座流星群が
秋の夜空に
きらめく模様です。
午後11時頃から
22日未明にかけてが
見ごろとのこと。

もしも余力があれば、
温かくして
夜空を見上げてみて
ください。