14/7/15「たばこと皮膚」
14/07/15 20:02 
▼タイトル
「たばこと皮膚」

▼本文


先日は喫煙とがんとの関連について書きました。
今回は「喫煙の皮膚への影響」について書いてみます。

*これまでの疫学的研究から報告されていること
・目尻のしわはたばこ消費量と関連する
・それは日光暴露により増強される

*これまでの研究で報告されていること
・喫煙者及び受動喫煙者は
 非喫煙者に比べて皮膚のバリア能が低く
 角層が乾燥しており肌状態が悪い
・日光暴露部位で喫煙者は非喫煙者に比較して
 有意にエラストーシス(皮膚の弾性線維の変性)
 が観察される
・脱毛症との関連
・たばこの煙に暴露された皮膚では
 マトリックスメタロプロテアーゼ
 (コラーゲンなど組織間にみられる蛋白質を分解する酵素)の活性が
 加齢により特に高まる
・たばこの煙が酸化ストレスとして皮膚に直接的に影響する

以上のように、
たばこの煙は含有される活性酸素・フリーラジカルの酸化的作用により、
直接的に皮脂、細胞、皮膚に影響し、
皮膚の変調や老化の原因になると考えられています。

日本小児科学会では、
1999年12月に「小児期からの喫煙予防に関する提言」発表後も、
こどもをたばこの害から守る取り組みをおこなってきました。
どうぞ「こどもの周りは禁煙に」を実践していきましょう。