15/4/23「食物アレルギー」
15/04/23 18:48 
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「食物アレルギー」

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4月から保育・幼稚園に入園し、
給食を食べるおこさんがいらっしゃいます。
中には食物アレルギーの方もおいでで、
原因食品を除去しなければならない場合があります。

しかし、
乳幼児期に食べられなくても
成長に伴い食べられるようになることは多いです。
特に乳児期発症の大部分を占める
鶏卵、牛乳、小麦の食物アレルギーは
その80〜90%が食べられるようになります
(耐性を獲得する)。
ただし、ソバ、ピーナッツ、ナッツ類、
甲殻類、魚類は耐性を獲得しにくいようです。

*鶏卵アレルギー
これまでの報告では、
3歳までに31%
4〜4歳半までに約50%
6歳までに80%近くが耐性を獲得します。

*牛乳アレルギー
これまでの報告では、
3歳で50%、
6歳までに80%近くが耐性を獲得しています。

*小麦アレルギー
これまでの報告では、
4歳までに3〜6割、
8歳までに5〜7割が耐性を獲得しています。

*大豆アレルギー
これまでの報告では、
生後半年〜1歳時に30.4%、
2〜3歳には78.7%が耐性を獲得しています。

幼少時に食べてアレルギー反応がでたり、
血液検査や皮膚のテストで
アレルギー反応が陽性だったので、
それ以来ずっとその食品(加工品も含めて)を
完全除去しているおこさんがいらっしゃいます。
そのため成長に影響している場合もあります。

検査上その食品に対して
アレルギー陽性反応がでていても、
ここまでは食べれるという
許容範囲があるものです。
おこさんの成長にはバランスのとれた食事が必要です。
必要のない食品の除去は避けたいものです。

そのためには、
食物負荷試験を専門の病院で受けることをお勧め致します。
その試験で、
例えば
「加熱卵黄は○gまでは大丈夫」
「牛乳○mlまでは大丈夫」
という許容量を知ることができ、
日常の食事で摂取することができます。

現在食物アレルギーのため食事のことでお悩みの場合、
この負荷試験を実施している専門病院をご紹介しています。
ご相談ください。