15/5/13「コーヒー」
15/05/13 20:24 
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「コーヒー」

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皆様、コーヒーをどの程度飲んでいらっしゃいますか?

この程国立がん研究センターから、
習慣的コーヒー摂取と全死亡・主要死因死亡との関連
についての調査結果が報告されました。

調査は、
日本の11保健所管内に平成2年と5年に住んでいた、
がんや循環器疾患になっていなかった
40〜69歳の男女約9万人を平成23年まで追跡しました。

調査開始時に、
@ほとんど飲まない
A1日1杯未満
B毎日1〜2杯
C毎日3〜4杯
D毎日5杯以上
の5つの群に分類し、
その後の全死亡及びがん、心疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患、
外因による死亡との関連を分析しました。

*コーヒーをほとんど飲まない群を基準として比較した場合の危険度
a) 全死亡の危険度
@群;1.00
A群;0.91
B群;0.85
C群;0.76
D群;0.85

飲む量が増えるほど危険度が下がる傾向で、
C群は@群に比べて24%危険度は低かった。

b) 死因別の死亡危険度
@)心疾患
@群;1.00
A群;0.90
B群;0.77
C群;0.64
D群;1.03

A) 脳血管疾患
@群;1.00
A群;0.84
B群;0.77
C群;0.57
D群;0.72

B) 呼吸器疾患
@群;1.00
A群;0.78
B群;0.63
C群;0.60
D群;0.79

上記@、A、Bの疾患については、
コーヒー摂取による危険度の有意な低下が認められた。
しかし、がん死亡とコーヒー摂取との関連は認められなかった。

今回の結果から、
1日4杯までのコーヒー摂取は
死亡リスク低下と有意な関連があることが示唆されました。
ただし、がん死亡については有意な関連はみられませんでした。

コーヒー摂取と死亡リスクの低下について、
がん研究所では以下のように考えています。

1)コーヒーに含まれるクロロゲン酸が血糖値を改善し、
血圧を調整する効果があり、抗炎症作用がある。

2) コーヒーに含まれるカフェインが
血管内皮の機能を改善する効果がある。
さらにカフェインには気管支拡張作用があり、
呼吸器機能の改善効果があるのではないか。

コーヒーについては好みの問題もありますので、
ぜひ飲んでくださいと強くお勧めは致しません。
今回の調査結果は参考になさってください。

上記の結果についてはさて置き、
毎日お忙しくなさっている合間で、
コーヒーなど飲んでリラックスなさってください。