15/6/5「風疹」
15/06/05 13:42 
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「風疹」

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2011年末から流行の兆しを示していた風疹は、
2012年に発生が増加傾向となり、
2013年に大流行しました。

その結果、
先天性風疹症候群の赤ちゃんが
2012年4人、
2013年32人、
2014年9人
出生しました。

以前このブログでも書きましたが、
先天性風疹症候群とは、
妊婦が妊娠20週頃までに風疹に感染し、
出生した赤ちゃんに白内障、先天性心疾患、難聴等の症状が
みられるものです。

日本での風疹ワクチン接種は、
1977年から女子中学生に限定した集団接種のみでした。
その後1995年から生後12〜90か月までの小児に対する
定期接種が始まりました。

よって、
風疹の免疫を持っていない成人男性は沢山残っています。
勿論女性の中にも免疫のない、
あるいは免疫が低下している方がいらっしゃいます。

近年日本では、
2003年の春先から風疹が流行し始め、
2004年厚生労働省から発生抑制に関する緊急提言が出され、
予防接種勧奨の呼びかけがメディアなども通じて行われましたが、
国民の関心は乏しく、
十分に接種が実施されませんでした。
2004年は風疹が流行し、
先天性風疹症候群の赤ちゃんが、
2004年10人
2005年2人
出生しました。

風疹の抗体を持っていない人は依然として多く、
2013年の大流行を生んだものと考えられます。
そのため先天性風疹症候群の赤ちゃんの出生に
つながってしまいました。

そこで熊本市(県)では、
昨年度風疹抗体検査を無料で実施する制度を設けて、
抗体価が低い、あるいはない場合は、
おとなの風疹予防接種の接種費用を一部助成する制度も設けました。
この2つの制度は平成27年3月末まででしたが、
さらに期間が延長されて、
平成27年4月1日から平成28年3月31日までとなりました。
詳細は「熊本市役所ホームページ」の「健康・福祉・子育て」
⇒「感染症の情報・手続き」
⇒「風疹抗体検査が無料で受けられます」でご確認ください。

国は2020年を風疹排除の目標年にしています。
風疹ワクチンを接種していない方、
風疹抗体が低い・ない方は、
ワクチン接種をお勧めいたします。