15/8/14「結核」
15/08/14 22:36 
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「結核」

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お盆をふるさとで、
ご親戚が集まって賑やかにお過ごしの方も
いらっしゃるでしょう。
車での道中は、
どうぞ無理をせずに安全運転を心がけましょう。

今年は戦後70年の年です。
明治時代から70年前の昭和20年頃までは、
日本では結核は「国民病」「亡国病」と言われ、
年間死亡者数は10数万人と死亡原因の第一位でした。
戦後医療や生活水準の向上で、
近年は2千人ほどの死亡数までに減少しています。

しかし現在においても新登録結核患者数は
2万人を超えていて、
平成25年は20,495人で、14歳以下は66人でした。

感染者の多くは高齢者ですが、
若い世代では集団感染が発生しており、
働き盛り世代では発見の遅れが目立っています。

世界では、
総人口の約3分の1が結核に感染しており、
2012年には860万人が新規に発病し、
130万人が死亡していると推定されています。

予防するためにはBCG接種が有効です。
現在日本では、
1歳までに接種(4〜6か月推奨)することになっています。

また定期的に健康診断を受けることも大切です。
痰まじりの咳が2週間以上続いたり、
急に体重が減ったり倦怠感が続く場合は、
病院を受診しましょう。

もしも結核と診断されても、
6か月間毎日きちんと薬を飲めば治ります。
しかし近年、
わずかながら超多剤耐性結核菌が検出されています。

世界の中で日本は、
まだ結核の「中まん延国」とされています。
過去の病気ではないことを知っておいてください。