15/8/17「自己肯定感」
15/08/17 20:16 
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「自己肯定感」

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幼児期について発達心理学者のハーロックは、
「何ができて何ができないかは運動発達によって決められる。
 幼児が何かができるということは、
 そのほとんどが運動のかたちでできるということになる。」
と述べています。
このことから幼児と運動についての専門家は、
幼児期における運動経験は自己評価に対する重要な経験で、
自己概念の形成につながるものであると指摘しています。

実際の幼児や小学生対象の研究においても、
運動能力の優れたこどもはそうでないこどもと比較して、
活動的・行動的で協調性が高いことが報告されていて、
成功体験にもとづく肯定的な自己概念の形成は、
積極的で安定した行動特徴を示し、
否定的な自己概念の形成は、
消極的で不安傾向の高い行動特徴を示すようになるそうです。

ただし、
誰もが運動能力が高いとは限りません(私もそうですが)。
そうではあっても、
今までできなかったことが少しはできるようになった、
という体験は誰にでもあるのではないでしょうか。
ここで以前もお伝えした
「運動有能感」とういう言葉がでてきます。
やればできるという、
運動に対する自信や自分に対する自信のことです。
この「運動有能感」は幼児期の運動経験によって
基礎がつくられると考えられているそうです。

「やった」「できた」といった運動の上達や成功体験が、
こどもの運動有能感の形成に大きく影響します。
この運動有能感は運動に対してだけではなく、
日常生活においても、
自信をもって主体的に行動できるようになると
考えられているそうです。

運動だけに限らず、
いろんな場面でちょっとした上達を見落とさずに、
それを一緒になって喜んで、
できたねと認めてあげることは大切なことだと思います。
また例え上手にできなくても、
取り組んだ頑張りを認めて受け入れてあげることも
とても大切だと思います。

自己肯定感が低いこどもが近年は多いと言われています。
自分のことを肯定し好きになれるように応援しましょう。

さて先日車で坂道を下っていた横を、
自転車を漕いで登っていく
お父さんとおこさんの姿を目にしました。
さっとしかわかりませんでしたが、
その坂はおこさんにとってはまずまずの勾配と距離かと思われ、
お父さんは後ろを付いてくるおこさんを気に懸けて振り返りながらも
楽しそうな様子でした。

日頃お仕事でお忙しいお父さんですが、
休日の少しの時間でもいいので、
おこさんと一緒に体を動かして、
ご自身もリフレッシュなさっては如何でしょうか。