15/8/20「ヒスタミン中毒」
15/08/20 23:16 
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「ヒスタミン中毒」

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ブタの日本脳炎抗体が、
熊本県は8月上旬の検査で17%と陽性になり、
8/14付で県内に注意報を発令しました。

九州では、
佐賀・長崎100%
大分80%、福岡50%、宮崎9%
四国では香川・高知100%
本州では三重80%、愛知10%となり、
例年のように、
西日本を中心に日本脳炎ウイルスは活動しています。
ワクチン接種がまだの方はお急ぎください。

それから以前もお伝えしましたが、
ヒスタミンという動物の組織内に広く存在する化学物質による
食中毒が北海道の保育園で発生しました。
給食を食べた園児がアレルギーに似た症状を起こしました。
全員回復したそうです。

ヒスタミンは魚肉等に多く含まれるアミノ酸の一種のヒスチジンを、
細菌が分解して作られます。
ヒスタミンを多量に摂取すると、
数分から2、3時間のうちに、
顔面紅潮・腫れ、じんましん、頭痛、吐き気、めまい、下痢、腹痛等
が起こります。

マグロ、イワシ、サンマ、アジ、サバなどの赤身魚に
ヒスチジンが多く含まれているので、
ヒスタミン中毒の主な原因となります。

ヒスタミンを作る細菌は、
漁獲され流通される段階で多くの魚に付着します。
魚の鮮度が落ちると細菌の作用でヒスタミンが蓄積します。

ヒスタミンが産生されても食品の外見の変化や臭いはありません。
また、ヒスタミンは熱にも強く加熱してもほとんど分解しません。

ヒスタミン中毒を予防するには、
食品(特に魚)は低温で保管し早く食べましょう。
鮮度が低下した魚は食べるのをやめましょう。

まだまだ暑さはしばらく続きます。
食品の衛生管理にお気を付けください。

いしばし小児科は今週末はお休みさせていただきます。
どうぞ良い週末をお過ごしください。