15/11/15「ロタウイルス胃腸炎」
15/11/15 21:14 
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「ロタウイルス胃腸炎」

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本日は七五三です。
おこ様の健やかな御成長を心よりお祝い申し上げます。

さて毎週の熊本県の感染症情報によると、
ここ最近は感染性胃腸炎が最も多く発生しています。
ノロ、ロタ、アデノなどが検出されています。

先日あった小児科勉強会で、
ある基幹病院から、
ロタウイルス胃腸炎に罹患した0歳児が、
発症後数日でショックが進行して
死亡されたという報告がありました。
また日本小児感染症学会学術集会では、
ロタウイルス胃腸炎から
十二指腸潰瘍を起こして出血性ショックに至り、
けいれん、腎不全を合併し、
脳皮質の壊死がおこり発達の退行が認められているという
1歳児の報告がありました。

日本ではいまだにロタワクチンは任意ワクチンのままですが、
世界保健機関(WHO)は2009年に、
こどもの最重要ワクチンの一つに指定し、
世界中の全てのこどもが使用するようにと指示しました。
日本小児科学会では、
このワクチンの早期定期接種化に関する要望書を
厚生労働省に平成25年に提出しています。
実現することを多くの小児科医は望んでいます。

ところで、
11月13日付けの厚労省のインフルエンザ発生状況は、
定点数0.13でした。
週ごとに少しずつ増加しています。
学年・学級閉鎖は9施設でした。
昨年同期は定点数0.22で、
ここからぐんぐんと上昇していったので、
今年はまだ昨年の上昇カーブに比べたら、
今のところゆるやかな状況です。

しかし油断はできませんので、
日頃から手洗い・うがいの習慣を身に着けておきましょう。