16/1/16「りんご病」
16/01/16 16:20 
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「りんご病」

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陽の光が眩しい土曜日の午後のひと時、
皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて、
ほっぺたがりんごの様に赤くなる、
通称「りんご病」と呼ばれている伝染性紅斑が、
昨年6月頃から増加しその勢いがいまだ衰えていません。
この病気はパルボウイルスB19の感染症です。

こどもの場合、
14〜20日の潜伏期間の後、
両頬に紅い発疹、
体や手足に網目状の発疹が見られ、
1週間程度で消失します。
発疹出現約1週前に微熱や風邪の様な症状がみられることがあり、
この時期にウイルスが一番排出されます。

大人がかかると
無症状の場合もありますが、
発疹や関節の腫れ・痛みが出る場合があります。

感染した人と接触した人の約50%が感染し、
学校での流行では、
感染した人と同じクラスの10〜60%の生徒が
感染するといわれています。

妊婦さんが感染した場合、
ウイルスが胎盤を通過し、
約20%の割合で胎児に感染するといわれています。
そのうちの約20%が胎児水腫(胎児のむくみ)や
胎児の貧血を起こします。
特に妊娠の早い時期の感染が問題となることが多く、
胎児の症状は母体感染から数週間のうちに
出てくることが多いです。

感染した人の唾液、痰、鼻水の中に出てきて、
人から人に感染します。

パルボウイルスB19に対するワクチンはなく、
母子感染予防法も確立されていません。

りんご病特有の発疹がでる1〜2週間前の
風邪の様な症状の時期に感染力があります。
おこさんの周囲で流行している場合は、
食事や食器を共有せず、
手洗いをしっかり行いましょう。

ところで、
インフルエンザの発生状況については、
1/4〜1/10の週の全国の定点数は2.02と上昇し、
流行開始の目安1.00をついに越えて
流行シーズンに入りました。

熊本県は全体としては定点数0.68でした。
ただし、
水俣2.0、山鹿1.67、御船1.0
と地域によっては流行が始まっています。
感染予防対策を実行しましょう。