16/6/22「水痘」
16/06/22 20:01 
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「水痘」

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今日もまた雨の一日でした。
予報では今後一週間は雨模様のようです。
雨による災害も発生しています。
どうぞくれぐれもお気を付けください。

さて、
2014年10月から1、2歳の方を対象に
水痘の予防接種が定期化されています(2回接種)。

国立感染症研究所の報告です。
2005年から2011年までの水痘小児科定点報告数は、
年間約20万人を推移していました。
その後、
2012年;約19万人
2013年;約17万人
2014年;約15万人
2015年;約8万人
明らかに減少しています。

水痘罹患年齢層は、
2005年〜2013年は
0〜2歳が全体の約40%を占めていましたが、
この年齢層の割合は、
2014年;約38%
2015年;約28%
と減少しています。

2014年9月〜2016年3月の期間に
水痘のために入院した人は全国で521人。
20〜40代が205人で約半数を占めました。
この期間内に、
0〜4歳の年齢層は減少していき、
5〜19歳はほぼ横ばいでした。
合併症は103人にみられました。
膿痂疹、肺炎気管支炎、肝炎、熱性けいれん、
脳炎・髄膜炎などがあり、
3人が死亡しました。
入院した人の予防接種歴は、
接種歴なし;199人
1回接種;49人
2回接種;10人
他不明
多くは未接種もしくは1回接種でした。

◎感染研の考察

*水痘ワクチン定期接種化以降、
 小児科定点報告数は過去10年間で
 最も少ない数で推移している。

*0〜2歳の罹患数、入院数は減少している。

*0歳の減少は、
 接触機会が多い幼児の罹患状況に影響されるので、
 間接効果による減少の可能性がある。

*入院例は定期接種対象年齢以上の年齢群が増加。
 この年齢群での水痘のアウトブレイク、
 重症化のリスクがある。

*定期接種対象年齢以外の未罹患者への
 ワクチン接種による予防の推進。

水痘は、
こどもの比較的軽症の感染症と思われがちですが、
将来帯状疱疹を発症したり、
いろいろな合併症を伴うことがあります。
成人、妊婦、免疫不全者は重症化のリスクが高く、
時に致命的です。

罹患していない方は、
定期接種対象者でなくても、
ワクチン接種をお勧め致します。

明日もお元気で。
おやすみなさい。