17/5/5「視力」
17/05/05 18:22 
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「視力」

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こどもの日の今日、
皆様いかがお過ごしでしょうか。
今日の熊本市の最高気温は29.3℃。
夏の気配を感じました。
予報では明日は曇り一時雨。
暑さは今日よりは和らぐ模様です。

さてこのブログでもこれまで
おこさんの視力低下の問題を取り上げてきました。
世界的にも近年、
近視は増加傾向で、
このわずか数十年で急増しているとのことです。

慶應義塾大学眼科の先生の論文から抜粋し要約します。
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現在、
屋外活動時間の増加は近視の進行を抑制するということを
世界中の研究者が認めている。
屋外活動の減少傾向は近視人口増加の一因と考えられる。

両親とも近視でも屋外活動が1日2時間以上だと
近視発症の割合を低くできた。
両親が近視でなくても屋外活動が1日1時間未満だと、
片親が近視である場合と同様の近視発症率だった。
つまり近視が遺伝因子のみでなく、
環境因子である屋外活動時間からも
影響を受けていることがわかる。

しかし現実的には現代社会では
毎日1日2時間以上屋外にいることができる人は
こどもも大人もいないのではないかと思われる。
では現実的にはどの位の時間で効果があるのだろうか。
外国の臨床試験で、
小学1年生に対し、
平日に1日40分間の屋外授業時間を追加し3年追跡した。
その結果、
追加した群の方が
有意に近視進行は抑制され、
近視の有病率も有意に低かった。

よって、
近視進行抑制に有効な屋外活動時間は
理想的には1日2時間以上と考えられているが、
平日に1日40分でも屋外にいる時間を追加できれば
効果としては弱いものの
近視抑制効果はあることがわかった。

屋外因子のうち近視と関連する可能性のある因子の中で、
室内にはほとんど存在せず
屋外環境に豊富な360〜400nmの光(バイオレット光)が
近視進行を抑制することを報告した。

現在私達が日常的に使用している
LEDや蛍光灯などの照明にはバイオレット光は
ほぼ含まれておらず、
眼鏡やガラスなどの材質もUVカットに加えて
バイオレット光をほとんど通さない。
我々を取り巻く室内環境の中には
バイオレット光がほとんど欠如しており、
これが近視の世界的な増大と関係している可能性がある。
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屋外活動時間の減少の一因としては、
メディアの使用時間の増加があるでしょう。
そして、
目の近くでメディアを長時間見ることも
視力低下の一因に挙げられるでしょう。

こどもの日の今日、
おこさんの目を守るための参考になさってください。