17/6/18「父の日」
17/06/18 16:57 
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「父の日」

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父の日の日曜日。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
お父さん、
毎日のお仕事、
おこさんのお世話等々お疲れ様です。
心よりお礼申し上げます。

さて、
国立がん研究センター予防研究グループは、
改訂版「日本人のためのがん予防法」を
昨年8月に公表しました。

その中の喫煙についてお伝えします。
お父さんに限りませんが、
健康な毎日のために参考になさってください。

*能動喫煙

[日本人を対象とした研究の系統的レビューによる因果関係評価]
・喫煙によりがん全体のリスクが上がることは確実
・食道、肺、胃、膵臓、子宮頸部、頭頸部、膀胱は確実
・肝臓はほぼ確実
・大腸、乳房は可能性あり

[日本人のエビデンスと生活習慣改善により期待される効果]
・非喫煙者に対する喫煙者のがん全体のリスク1.5倍(男1.6倍 女1.3倍)
・非喫煙者に対する喫煙者のがん死亡のリスク男2倍 女1.6倍
・日本人のがん死亡の約20〜27%(男30〜40% 女3〜5%)は喫煙が原因で、
 喫煙していなければ予防可能であったといえる。
・喫煙者は禁煙によりがんになるリスクが2/3(リスク1.5倍の場合)から
 1/2(リスク2倍)にまで低下することが期待できる。
・多くの生活習慣病のリスクが減少する。

[対策の効果]
本人の喫煙ががん罹患に寄与する割合 男29.7% 女5.0%
本人の喫煙が死亡に寄与する割合 男34.4% 女6.2%
日本人男性にとって喫煙はがんに寄与する割合が最も高いもの。
禁煙対策は生活習慣病の予防効果もあり、
日本人、特に男性においては重要な課題。

*受動喫煙

[日本人を対象とした研究の系統的レビューによる因果関係評価]
・肺がんは確実
・乳がんは可能性あり
・その他の部位およびがん全体ではデータ不十分

[日本人のエビデンスと生活習慣改善により期待される効果]
・日本人非喫煙女性の肺腺がんのリスクは、
 夫が喫煙者である場合は約2倍(肺がんのリスクは約1.3倍)高い。
・閉経前の非喫煙女性で受動喫煙を受けていたグループは、
 乳がんリスクは2.6倍高い。
・日本は、狭い屋内空間において受動喫煙に暴露する機会が多いので、
 受動喫煙の影響が比較的でやすいものと思われる。
・非喫煙者は受動喫煙を避けることで、
 がんのリスクが低下することが期待でき、
 更に心臓病や呼吸器疾患のリスクが低下する効果もある。

[対策の効果]
受動喫煙ががん罹患に寄与する割合 男0.2% 女1.2%
受動喫煙が死亡に寄与する割合 男0.4% 女1.6%
非喫煙の男女が配偶者から受動喫煙の暴露を受けている割合 男8% 女35%
非喫煙の男女が職場で受動喫煙の暴露を受けている割合 男58% 女32%
受動喫煙防止対策による心臓病や呼吸器疾患の予防効果もあり、
受動喫煙の防止が重要な課題。

これまでもタバコの煙の害についてはお伝えしてきました。
喫煙者はもちろん、
その周囲の人の健康も含めて、
喫煙者の方は禁煙に取り組みましょう。