18/8/18「風疹」
18/08/18 15:58 
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「風疹」

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7月23日以降、
千葉、東京、埼玉を中心に風疹が広がっています。
今年に入ってから全国で、
週当たり0〜1人で推移していました。
5月14日の週に11人に増加し、
その後は1〜6人/週ぐらいでしたが、
7月23日の週;19人
7月30日の週;19人
と増加しました。
(九州では福岡6人宮崎2人沖縄1人。
熊本は今のところ0)

今年始めから8月5日まで合計96人。
男68人 女28人
年齢別 
 男;40歳代40% 30歳代25% 50歳以上18% 20歳代12%
 女;20歳代39% 30歳、40歳代ともに14% 15〜19歳11%

国立感染症研究所による、
2008年から2017年までの毎年行われる
風疹抗体保有状況調査では、
1962-1978年生れの男性の約20%
1979-1989年生まれの男性の約10%
が風疹抗体陰性で、
この割合はこの10年間変わっていません。

2012〜2013年に起きた大規模な風疹流行以降も
この状況は全く変わっていません。

つまり、
この風疹抗体陰性者の割合が
大流行した2012〜2013年と現在も同じぐらいなので、
7月下旬以降の風疹患者の増加が
大流行を引き起こす可能性はあるということです。

2012〜2013年の発生状況を見直してみると、
2012年第1週〜19週までは、
週あたり2〜22人の発生でしたが、
それ以降は増加が加速して、
第27週以降100人前後の発生となり、
年末まで毎週約30〜60人発生し、
2013年に入ると、
100→200→300→400→と週ごとにぐんぐん急上昇し、
第19週〜22週にかけては850人前後/週となり発生のピークを迎え、
以後徐々に減少していきました。

風疹流行で危惧されるのは、
免疫のない妊婦が風疹に罹りさらに胎児に感染して、
出生児に先天性風疹症候群と総称される
障害を引き起こすことです。

先天性風疹症候群は、
2012年4人
2013年32人
2013年9人
報告されました。

また、
流行が拡大するといつものことですが、
ワクチンの供給が不安定になります。

今年3月下旬から5月上旬にかけて
沖縄を中心とした麻疹流行時も、
麻疹、麻疹・風疹混合ワクチンの流通は滞りました。

麻疹・風疹混合ワクチン接種対象者でまだ済んでいない場合は、
早速計画をたてましょう。

また、
このブログでこれまでもお伝えしていますが、
条件つきで、
無料で風疹抗体検査と、
風疹の予防接種費用の助成
を受けることが出来ます。

以下のホームページを御参照ください。

熊本市の方⇒
http://www.city.kumamoto.jp/hpKiji/pub/detail.aspx?c_id=5&id=4955&e_id=14

熊本市以外の県内の方⇒http://www.pref.kumamoto.jp/kiji_5738.html