19/1/8「朝食」
19/01/08 20:04 
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「朝食」

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多くの熊本市の学校は昨日から3学期が始まりました。
寒い季節は朝起きるのがつらいので、
なかなか布団から出られず、
時間に余裕がなくなって
朝ごはんを食べずに登校することもあるでしょうか。

平成29年国民健康・栄養調査によると、
20歳代の男女が最も朝食を食べておらず、
その欠食率は、
男30.6% 女23.6%でした。

朝食を抜くことはこれまで、
肥満・メタボリックシンドローム、
2型糖尿病、冠動脈疾患の原因になるといわれてきました。
しかし身体の中で起こるメカニズムは
明らかにされてきませんでした。

昨年10月、
名古屋大学の研究グループは、
朝食を抜くと、
肝臓時計と体温時計の異常が生じるために
体重が増加することをラットの実験で明らかにしました。

ラットに高脂肪食を以下のように14日間与えました。
@活動期のみ食餌を与える群
⇒人でいえば朝8時に朝食を食べる人
A4時間遅らせて食べ始める朝食欠食群
⇒人でいえば昼12時に最初の食事を食べる人

その結果、
食餌摂取量は同じでしたが、
朝食欠食群では脂肪組織重量が多くなり体重が増加しました。

朝食欠食群では、
肝臓の時計遺伝子や脂質合成系の遺伝子の発現リズムが
およそ4時間遅れました。

また、
朝食欠食群では体温が食べ始めるまで上がらず、
まだ食べているにもかかわらず、
体温が低下していました。
そのため体温の上昇していた時間が短くなってしまいました。

つまり朝食欠食群では、
肝臓時計のずれや
体温時計などの体内時計の異常によって活動期が短くなり、
エネルギーがあまり消費されず、
体重が増加したことが証明されました。

夜は早く寝て睡眠をしっかり確保し、
朝は早く起きて朝ごはんをしっかり食べて、
身体も心も元気になって、
一日を快適に過ごしましょう。