19/3/3「ひな祭り」
19/03/03 17:21 
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「ひな祭り」

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日曜日の夕暮れ時、
皆様如何お過ごしでしょうか。

さて、
九州大学から乳幼児についての研究報告をご紹介します。

32名の1歳半児とその保護者を対象に実験を行いました。

まず、
こどもと保護者がボール@で遊びます。
次に、
こども、保護者、そして実験者AがボールAで遊びます。
この時室内にはボール@はなく、
実験者Aはボール@のことは知りません。

そしてボール遊びは終了し、
ボールAを室外に出します。

実験者Aはこどもと保護者と向き合います。
(こどもは保護者の膝の上に座っている)
この状態で、
実験者Aの背後にボール@とボールAを離して置きます。
実験者Aはボールの存在に気付いていません。

そうすると、
こどもは実験者Aとは一緒に遊んでいない
ボール@の方を多く指さす傾向がみられました。

今度は、
一緒にボール遊びをしていない実験者Bが
こどもと保護者と向き合います。
そして実験者Bの背後にボール@とボールAを離して置きます。
そうすると、
こどものボールに対する指差しの傾向には
偏りはみられませんでした。

この結果から研究者は、
1歳半児は大人が知らないであろうものを
指差しで教えていると考えました。

そして、
赤ちゃんは言葉を発する前から指差しをしますが、
大人はその指差しを様々に解釈しますが、
一般的には、
「あれ取って」など、
赤ちゃんの要求を満たすような解釈をすることが多いです。

それに対して今回の研究は、
赤ちゃんの指差しには
相手に自発的に「教えよう」
とする心理的な背景が存在する場合があること、
さらにその基盤として、
他者の知識や注意の状態に関する
一定程度以上の認識を備えていることを
明らかにしたと論じています。

赤ちゃんは未熟ではありますが、
我々大人が思っているほど
未熟ではないようです。

やはり、
しっかりと赤ちゃんには向き合っていく、
対応していく必要があります。

今日はひな祭り。
おこ様の健やかな御成長をお祈り致します。