20/3/5「離乳食」
20/03/05 12:41 
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「離乳食」

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熊本市の今朝の日の出は6時39分。
日に日に朝が早まっています。
ちなみに日の入りは18時17分。
日の長さが少しずつ長くなっています。

さて7か月健診の際、
離乳食の摂取状況を問診表に記入していただいていますが、
進み具合はかなり個人差があります。

厚生労働省は、
平成19年に「授乳・離乳の支援ガイド」を作成しました。
そして平成29年にガイドラインを改定しました。

最新版は、
授乳及び離乳を通じた育児支援の視点を重視し、
最新の科学的知見等を踏まえた適切な支援の充実をはかり、
食物アレルギー予防に関する支援の充実
などが改定のポイントになっています。

その中からごく一部を抜粋してみます。
ご参考になさってください。

*離乳食の開始時期のこどもの発達の目安

・首のすわりがしっかりしている
・寝返りができる
・5秒以上座れる
・スプーンなどを口に入れても舌で押し出すことが少なくなる
・食べ物に興味を示す
などが挙げられる。
その時期は生後5〜6か月頃(個人差がありあくまでも目安)
こどもの様子を観察しながら、
「食べたがっているサイン」に気づく。

*母乳育児の場合は生後6か月の時点で、
・ヘモグロビン濃度が低く
鉄欠乏を生じやすいとの報告がある。
(鉄欠乏性貧血)。
・ビタミンD欠乏の指摘もある。
(骨が脆くなる、くる病の増加が指摘されている)
⇒適切な時期に離乳を開始し、
 鉄やビタミンDの供給源となる食品を積極的に摂取する。

*食物アレルギー

・有病者は乳児期が最も多く加齢とともに漸減する。
・発症リスクに影響する因子
 〇遺伝的素因
 〇皮膚バリア機能の低下
 〇秋冬生まれ
 〇特定の食物の摂取開始時期の遅れ
・乳児から幼児早期の主要原因食物
 鶏卵 牛乳 小麦の割合が高い
 ほとんどが小学校入学前までに治ることが多い
・食物アレルギーへの対応
発症を心配して、
離乳の開始や特定の食物の摂取開始を遅らせても、
食物アレルギーの予防効果があるという
科学的根拠はない。
よって生後5〜6か月頃から離乳を始める。
 
 *離乳の進め方の目安(卵と乳製品;1回当たりの目安量)
 
〇卵
 離乳初期(5〜6か月頃);卵黄
 離乳中期(7〜8か月頃);卵黄1個〜全卵1/3個
 離乳後期(9〜11か月頃);全卵1/2個
 離乳完了期(12〜18か月頃);全卵1/2個〜2/3
 
〇乳製品
 離乳中期(7〜8か月頃);50〜70g
 離乳後期(9〜11か月頃);80g
 離乳完了期(12〜18か月頃);100g

7か月健診時に、
かなり多くのおこさんが、
卵・乳製品は摂取されていません。

食物アレルギーの専門医のお話しでは、
卵は少なくとも20分は沸騰させて、
沸騰後速やかに卵黄と卵白を分離し、
(時間の経過とともに卵白の成分が卵黄に移行するから)
まずは卵黄のみからの摂取をためしてみましょう、
とのことでした。

また乳製品については、
乳が含まれる加工品から試してみましょう、
とのことです。

命の源となる食事の始まり。
その進め方はそのおこさん
それぞれの個性に合わせたもので、
画一的なものではありません。
ひとりひとりの「食べる力」を引き出していきましょう。

お困りのことがあれば、
保健センターの栄養士さんにお気軽にご相談ください。