20/3/12「スマホと内斜視」
20/03/12 18:26 
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「スマホと内斜視」

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令和元年度学校保健統計調査が昨年末に公表されました。
この調査は満5歳から17歳までの
幼児、児童及び生徒を対象としています。

その結果、
裸眼視力1.0未満の者は、
小中高等学校の全てで過去最多となりました。

その割合は、
小学校;34.57%
中学校;57.47%
高等学校;67.64%

文部科学省は、
視力と生活習慣に関する項目
(携帯電話・スマホ・読書・運動などの時間)
との詳細な分析を行い、
視力悪化の詳細を明らかにして対策を検討するそうです。

スマホに関しては、
昨年ニュースで流れましたが、
日本弱視斜視学会などが全国の眼科医に、
2018年に5歳〜35歳の急性内斜視の患者を診察したか調査したら、
回答した眼科医371人中158人(42.6%)が
診察を経験していました。
158人中122人(77.2%)はスマホなどのデジタル機器の使用が
発症に関係したと考えられる患者がいたと答えました。

因果関係はまだ科学的には証明されていません。
現在日本弱視斜視学会では、
若年者の内斜視とデジタルデバイスの使用に関する
多施設共同研究を行っています。
今後その結果が明らかになるでしょう。

スマホと内斜視の関係について考えられているのは、
スマホを近くで見つめ続けると、
眼球を内側に向ける「内直筋」が縮み、
眼球を内側に寄せて画面を見ようとし、
この状態が長く続くと
内直筋は縮んだまま戻らなくなるとのこと。

特に小さいこどもの場合、
腕が短いためスマホとの距離が近くなってしまいます。

視力の発達はだいたい9歳までで完成すると言われていて、
9歳以前に斜視があると、
弱視になる可能性が高くなります。

長時間のスマホの利用にはご注意ください。

さて、
明日は熊本市の公立中学校の卒業式です。
卒業生の皆様ご卒業おめでとうございます。
健康第一でそれぞれの目標に向かって、
少しずつ、
時には立ち止まって深呼吸して、
前に進んで行きましょう。

♪人生は紙飛行機
願い乗せて飛んでいくよ
風の中を力の限り
ただ進むだけ
その距離を競うより
どう飛んだか どこを飛んだのか
それが一番大切なんだ
さあ心のままに
365日♪