20/5/4「腸管出血性大腸菌感染症」
20/05/04 18:51 
▼タイトル
「腸管出血性大腸菌感染症」

▼本文


本日熊本市は晴天で、
初夏を思わせる日差しの暑さでした。
明日5月5日はこどもの日。
不安定なこの頃ですが、
おこさんは元気にお過ごしでしょうか。
おこさんの健やかな御成長を
心からお祈り申し上げます。

そして明日から5月19日の期間は立夏。
旧暦ではこの時期から夏が始まりました。
確かにここ最近急に暑くなってきました。
明日熊本市は29℃まで上がる模様です。
寝具類・衣服・室温の調整を行いましょう。

さて毎年お伝えしていますが、
暑い季節になると増加するのが
腸管出血性大腸菌感染症です。

この原因菌はベロ毒素を産生する大腸菌で、
無症状から致死的なものまで
様々な臨床症状を呈します。

特に腸管出血性大腸菌感染症に続発することがある
溶血性尿毒症症候群は、
死亡あるいは腎機能・神経学的障害などの
後遺症を残す可能性のある重篤な疾患です。

国立感染症研究所による
2016〜2019年の
ベロ毒素産生性大腸菌の月別分離報告数は、
いずれの年も5月から増加し、
8月がピークとなっています。

腸管出血性大腸菌による食中毒事例については、
国内では焼肉店などの飲食店や、
食肉販売業者が提供した食肉を、
生や加熱不足で食べて感染する事例が多くなっています。
海外では肉類の他、
生鮮野菜を食べて感染した事例もあり、
その原因として、
近隣の放牧牛や野生動物の糞便による
農業用水や土壌の汚染が考えられています。

*食中毒予防の3原則

食中毒菌を
「付けない 増やさない やっつける」

〇付けない

・手を洗う
 調理前 
 生の肉・魚・卵などを扱う前後
 調理中トイレに行った・鼻をかんだ後
 おむつ交換や動物を触れた後
 食卓につく前
 残った食品を扱う前

・まな板などの調理器具は使用の都度洗い殺菌する

・生肉と焼けた肉をつかむ箸は分ける
 
・食品の保管の際は密封容器に入れたりラップをかける

〇増やさない

・低温保存
 購入後早めに低温保存する

・早めに食べる

〇やっつける

・加熱処理
 肉魚、野菜なども加熱して食べれば安全
 特に肉料理は中心部を75℃で1分以上

・調理器具は洗剤でよく洗い熱湯消毒する

購入の際も新鮮なものを選び、
残った食品は清潔な容器に保存し、
温めなおす時も十分に加熱し、
時間が経ちすぎたり、
ちょっとでもあやしいと思えば捨てましょう。

これからの季節は、
ご家庭でバーベキューをされることもあるかもしれません。
安全にそして楽しく召し上がってくださいね。