20/9/21「コロナ禍におけるこどものストレス反応」
20/09/21 15:40 
▼タイトル
「コロナ禍におけるこどものストレス反応」

▼本文


本日の熊本市は秋晴れ。
紺碧の空よりは若干薄めでしょうか。

今朝の最低気温は13.3℃。
肌寒さを感じました。
一日の気温差が大きくなっていますので、
衣服・室温の調整をこまめに行いましょう。

さて、
現在日本の南海上の熱帯低気圧は北上していて、
今後台風まで発達し、
連休明けは日本列島に近づく模様です。
熊本市は23、24日お天気が崩れる見込みです。
時々お天気情報のチェックをお願い致します。

国立成育医療研究センターでは、
コロナ禍におけるこどもたちの生活と健康の現状
に関する調査をしています。
その調査結果から抜粋します。

*対象
@7〜17歳のこどもA0〜17歳のこどもの保護者
6歳以下は保護者が回答
7歳以上はこどもだけ、保護者だけ、あるいは両方が回答

*インターネット調査

第1回目の実施時期;2020年4月30日〜5月31日
第2回目の実施時期;2020年6月15日〜7月26日

*結果

〇ストレス反応

第1回目

<こども(小学生以上)の回答>
・全体の75%に何らかのストレス反応・症状がみられた。
・コロナのことを考えるといやな気持になる=小1〜3の47%
・最近集中できない=小4〜6・中学生の40% 高校生の42%
・だれかと一緒にいても自分はひとりぼっちだと感じる
 =小1〜3の18%
・なかなか寝付けない、夜中に何度も目が覚める=全体の20%
・自分の体を傷つけたり、家族やペットに暴力をふるう
 =小1〜3の16%、小4〜6の10%

<保護者の回答(0歳以上)>
・すぐにイライラしたり、
 怒るような場面ではないのに感情を爆発させたり、
 激しい癇癪をおこしたりすることがあった
 =全体の59%で最多

第2回目

<こども(小学生以上)の回答>
・全体の72%に何らかのストレス反応・症状がみられた。
・小学生は全体で「コロナのことを考えると嫌な気持ちになる」が最多
・中、高校生は「最近集中できない」が最多

<保護者の回答(3歳以上)>
・すぐにイライラしたり、
 怒るような場面ではないのに感情を爆発させたり、
 激しい癇癪をおこしたりすることがあった
 =全ての年齢群で最多
・小学生では「かなりあった」「ほとんどずっとあった」が2割以上

国立成育医療研究センターは、
このアンケート調査の結果を受けて、
保護者が心配しているこどもの症状と、
その対処法・アドバイスをまとめましたので抜粋します。

コロナ禍により社会全体が急速に変化している。
こどももおとなも影響を受けている。
こどもの年齢・個性・保護者の関わり方などで、
こどものストレスのサインは様々。
癇癪・イライラ・暴力・不安・甘え・身体症状
無気力・登園、登校しぶりなど。
これらは発達の過程で誰にでもおこりうることでもある。

*癇癪・イライラ・暴力・泣き叫ぶ
 こどもは自分の気持ちを客観的にみることが難しく、
 イライラや不安に気づいたり、
 おさめたりする力も不十分。
 
 ⇒こどもの気持ちや考えを代わりに言葉にする
  例) お友達と会えなくて悲しいね、寂しいね
 
 ⇒代わりの行動を一緒に考える
  叫ぶ、暴言・暴力などの代わりの行動をいろいろ試す
  例) 布団の上でゴロゴロ転がる、紙にクレヨンでなぐりがき
 
*分離不安・甘え・あかちゃんがえり
 多くのこどもにとって保護者は、
 不安を感じた時の心のよりどころ。
 こどもが安心できるような関わりが大切。
 
 ⇒姿が見えなくなると不安がるときは安心できる方法を見つける
  例) 別の部屋からでも声をかける、ぬいぐるみなど安心できるものをわたす
 
 ⇒いつも見守っていることを優しい口調で伝える
  例) 見えなくてもちゃんと居るよ 怖いのかな・寂しいのかな
 
 ⇒こどもとの時間はメリハリをつけて、
  こどもが一人で過ごせたことをたくさん褒めてあげる

*登園・登校しぶり
 嫌がったり、しぶったりするのには理由がある。
「ママと離れたくない」
「コロナが不安」
「疲れた」「体調が悪い」など。

 ⇒身体の病気がないか確かめる

 ⇒無理やり登園・登校させない

 ⇒こどもが気持ちを話せるように聴く
 ・体調を気遣うように話しかける
  例) 気持ちが悪いとつらいよね
 ・優しく、いつもよりゆっくりとした口調で話しかける
  例) 何か心配・気になること・嫌なこととかあるのかな?
     お話しできそう?
 
 ⇒気持ちを話し始めたら聞き手に回り、
  話してくれたこと、
  話してくれた内容について、
  ねぎらいの言葉をかける。
  例) よく話してくれたね 頑張ってきたんだね

*身体症状(微熱、腹痛、気持ち悪いなど)
 暑さやマスクで体温調節がうまくいかなかったり
 気持ちを言葉で伝えるのが難しく、
 心のストレスが体の症状となって現れることがある。

 ⇒身体の病気がないか確かめる

 ⇒こどもが気持ちを話せるように聴く
 ・体調を気遣うように話しかける
  例) 気持ちが悪いとつらいよね

 ⇒気持ちを話し始めたら聞き手に回り、
 話してくれたこと、
 話してくれた内容について、
 ねぎらいの言葉をかける。

*無気力
 目標や日課としていたものを、
 自分の意思に関係なく突然奪われてしまい、
 心のエネルギー切れをおこしているのかも。

 ⇒身体やこころの病気がないか確かめる

 ⇒無理をさせない

 ⇒残念な気持ちや悲しい気持ちに共感する
  例) お友達と遊べなくてさみしいよね 
     授業も宿題も増えて疲れちゃったかな
 ⇒今できていることを一緒に探す
  例) 自分で起きられたね 
     お手伝いしてくれてありがとう

*遊びとコロナ
・黒い点々でコロナを描いていた
・遊びの中でコロナにかかったと言う
こどもは遊びの中でコロナや、
その他に感じているストレスや葛藤を表現することで、
言葉にできない気持ちをおさめることがある。

 ⇒遊びの中で表現することをやめさせない

 ⇒危険がないように見守る。
  あるいは安全に遊べるように環境を整える。

 ⇒そのような遊びに没頭し、
  食事や睡眠、
  その他の日常生活が崩れてしまっているような時は、
  専門家に相談する。

@こどもの行動のとらえ方のコツ

嘘をつくなど反抗的で、
今までないほど挑戦的な態度は、
こどもの大事なSOSかもしれない。

 ⇒こどもに対して感情的になってしまいそうな時は、
  こどもの安全を確かめた上で、
  いったんその場から離れる。

 ⇒どのようなSOSなのか考える

 ⇒「わざとやっている」「困らせようとしている」
   などのように感じた時は、
  保護者ご自身が
  時間や気持ちの余裕を失っているのかもしれない。

 ⇒ひとりで抱え込まず、
  信頼できる人や専門家に相談する。
  
まだまだコロナに関しては先行きが見通せず、
こどももおとなも不安を抱えた状態です。

そして各地でいろんな行事が中止され、
熊本市では秋の恒例行事である、
藤崎八幡宮例大祭の随兵行列が
1945年以来の中止となりました。

この祭りに関してはいろいろな意見がありますが、
お宮のお隣の碩台小学校卒業の私としては、
なんだか寂しい感じがします。

そんな中、
秋の運動会が規模は縮小して開催されるところもあります。
食事・睡眠を十分にとって体調を整えましょう。
そしてこどももおとなも心のケアを大切にしましょう。

彼岸花が咲きました。
只今秋のお彼岸です。
ご先祖様への感謝の心も大切に致しましょう。