20/11/1「ギンナン」
20/11/01 17:55 
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「ギンナン」

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11月に入りました。

日の入りが日ごとに早く、
日の出が日ごとに遅くなっている今日この頃。

明日の熊本市の
日の出6時36分
日の入り17時25分

夕方は早く暗くなるので、
車の運転には十分ご注意ください。

さて、
イチョウの葉っぱが黄色に色づいていますが、
イチョウの種子であるギンナンも黄色に熟しています。
イチョウ並木の下にも
ギンナンがたくさん転がっています。

ギンナンは栄養価の高い食材です。
しかし食べ過ぎると嘔吐やけいれんなどの
中毒症状がでることがあります。

ギンナンに含まれる
4’−O−メチルピリドキシンがビタミンB6の作用を阻害し、
ピリドキサールリン酸の欠乏症を引き起こすことが
原因と考えられています。

ピリドキサールリン酸が欠乏すると、
抑制性神経伝達物質γ−アミノ酪酸が生成されず、
神経系の異常興奮(けいれん)が起こると考えられています。

ちなみにこの4’−O−メチルピリドキシンは、
他の植物には含まれていないそうです。

4’−O−メチルピリドキシンは熱に安定で、
加熱調理しても毒性はなくなりません。

日本中毒センターには
ギンナンを食べて食中毒を心配する相談が
2010〜2019年に252件寄せられています。

相談件数が多い月はギンナンが出回る10〜12月です。

5歳以下のこどもが173件(69%)を占めています。
この173件のうち、
嘔吐;11件
けいれん;10件
認められました。

20歳以上は70件。
悪心;16件
嘔吐;15件
めまい;10件
認められました。

一度にたくさん食べ過ぎると中毒を起こす可能性があります。
ただし何個までなら大丈夫とは一概には言えないようです。
日本中毒センターでは、
6〜7個食べてけいれんが出現した
5歳以下のこどもの例を把握しています。

また成人でも、
栄養が偏ってビタミンB6が欠乏している状態、
ビタミンB6の欠乏をおこす可能性がある薬を服用している場合、
中毒を引き起こす可能性があります。

ギンナンの食中毒を予防するために、
日本中毒センターは
・5歳以下のこどもには食べさせない
・大人でも食べ過ぎない
と提唱しています。

秋の味覚ギンナン。
おこさんには要注意です。
大人の皆様も、
数個を美味しく安全にいただきましょう。

♪淡紅の秋桜が秋の日の
何気ない日溜まりに揺れている♪