20/12/30「児童虐待」
20/12/30 17:50 
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「児童虐待」

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雪が舞う年末となりました。
熊本市の今日の気温は朝から下降し続けていて、
16時には0.3℃と冷え込んでいます。
皆様如何お過ごしでしょうか。

さてコロナ禍の現在、
外出自粛のために家庭内で過ごす時間が長くなります。
また、
コロナが社会や経済に及ぼす影響は大きく、
生活不安やストレスが多くの人にのしかかっています。
そのため家庭内暴力のリスクが高まることが懸念されています。

児童虐待についてみてみます。
令和元年度の全国215か所の児童相談所が
児童虐待相談として対応した件数は193,780件。
過去最多を更新しました。

主な増加の要因は、
心理的虐待に係る相談対応件数が前年よりも20,727件増加しています。
心理的虐待とは、
・言葉による脅し
・無視
・きょうだい間での差別的扱い
・こどもの目の前で家族に対して暴力をふるう
などです。

熊本県の相談対応件数は、
平成30年1532件
令和元年2028件
と増加しています。

令和2年1月から8月の
熊本県の相談件数の速報値は1509件です。

健やか親子21では、
「愛の鞭ゼロ作戦」を提唱しています。

@子育てに体罰や暴言を使わない
Aこどもが親に恐怖心を持つとSOSを伝えられない
B爆発寸前のイライラをクールダウン
C親自身がSOSを出そう
 子育ての悩みがあるときは『189;児童相談所全国共通ダイヤル』
Dこどもの気持ちと行動を分けて考え、育ちを応援

脳画像の研究により、
こどもの頃に辛い体験をした人は、
脳に様々な変化を生じていることが報告されています。

厳しい体罰により、
社会生活に極めて重要な脳部位の容積が減少したり、
言葉の暴力により、
声や音を知覚する脳部位が変形しています。

日本子ども虐待防止学会では以下の提案をしています。
おこさんのことでイライラを抑えられなくなったら、
危険ではないことを確認して、
ともかくおこさんから離れてみましょう。
別の部屋に行ったり・家の外に出たり。
深呼吸をしたり
少し歩き回ったり
気持ちが落ち着いてから
おこさんのところに戻るとよいと思います。

これまでに経験したことのない状況下での年末・年始を、
どうぞ心温まるひと時でありますようにお祈り申し上げます。