22/2/24「入眠時刻とADHD症状」
22/02/24 17:10 
▼タイトル
「入眠時刻とADHD症状」

▼本文


今朝の熊本市は−2.6℃と冷え込みました。
日中お天気良好でしたが、
最高気温は9.8℃と寒い一日となりました。

北京オリンピックが閉幕し、
個人的には
コロナ禍の現実世界に引き戻された気分の
今日この頃です。
皆様いかがお過ごしでしょうか。

今日・明日は、
熊本県の公立高校の
後期選抜試験が行われています。
コロナ禍のいろいろな制約がある中での
中学生活であったと思います。
受験生の皆さんが
実力を十分に発揮できますよう
お祈り申し上げます。

さて、
注意欠陥多動症(ADHD)は、
じっとしているのが苦手な
多動
衝動性
集中力の持続が苦手な不注意
を特徴とした神経発達症です。

ADHDと診断される人の20〜50%に、
眠気などの睡眠習慣の問題があることが
分かっています。

このほど、
名古屋大学などの研究グループが、
*睡眠習慣が日中のADHD症状と関連するか
*その関連の強さはADHD発症の
 遺伝的リスクによって違いがあるか
の研究を行いました。

〇対象

浜松医科大で行われている研究に
出生時に登録されて
8〜9歳までに継続的に参加している
835人の8〜9歳のおこさん。

〇結果

・入眠時間が22時以降の人ほど
 多動・衝動性症状
 不注意症状が強くなることが分かりました。

・遺伝子リスクが高、中リスク群よりも
 低リスク群の方が、
 入眠時刻が遅くなることで
 症状の強さが強くなることが分かりました。

研究グループは、
@入眠時刻が遅いことがADHD様の症状を強める
AADHDになりやすい遺伝子の変化をあまり持たない
 (真のADHDではない可能性がある)
 おこさんでは特にその影響が強く現れる
と考えています。

そして、
・こどものADHDの症状を評価するときは、
 入眠時刻が遅いこどもでは
 症状が高めに評価される恐れがあるため
 睡眠習慣を聞くことが大切である。
・ADHDのこどもでも、
 入眠時刻が遅いことで
 過剰診断になっていないか検討すべきである。
と考察しています。

コロナ禍でおこさんたちは、
外遊びが減少し、
逆にメディアの時間が増加しています。

あまり身体的には疲労せずに
メディアに夢中になって
夜更かしになっている
おこさんもいらっしゃいます。

それは私達大人にも
あてはまるかもしれません。

学業、仕事中に不注意な間違いが多い
指示に従えず、業務をやり遂げられない
なくし物が多い
日々の活動の中で忘れっぽい
しゃべりすぎる
静かに遊べない
順番を待てない
質問が終わる前に出し抜けに答える
授業中に席を離れる
などの症状がみられませんか。

早寝・早起きの習慣を身につけましょう。